2008 Fiscal Year Annual Research Report
ゲルハルト・リヒターの政治的フォト・ペインティング作品についての基礎的研究
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19720021
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
浅沼 敬子 Hokkaido University, 大学院・文学研究科, 准教授 (90372789)
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| Keywords | ドイツ現代美術 / ドイツ近現代史 / 写真(雑誌写真) |
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| Research Abstract |
平成20年度には、前年度に未完であった雑誌『Neue』(1962-67年分)の調査を終えた。これにより当初予定していた雑誌調査は終わったが、(ゲルハルト・リヒター・アーカイヴに問い合わせが多く無断転載のおそれがあったため) 調査結果の全面的公表は本研究の報告書作成まで控えた。ただし調査結果ので一部を『北海道大学文学研究科紀要』(第125号、平成20年6月) で報告し、ゲルハルト・リヒターによる1960年代のフォト・ペインティング作品に使用されたモティーフを分類した。なお、本調査によって『アイススケーター』等1960年代初頭のリヒター作品の制作年が訂正され、既出のドレスデンのリヒター・アーカイヴで作成中の新版カタログ・レゾネの内容にも変更が加えられる予定であり、基本的レヴェルでリヒター研究に寄与したといえる。
年度後半は、ゲルハルト・リヒターによるドイツ国会議事堂壁面作品についての調査を行なった。こちらは、(1) 関係者への聞き取り調査が不足していること、(2) 画家本人に尋ねたが1960年代のホロコースト写真の出所が判明しなかったこと、(3) 最終的に画家によって選択されたドイツ国旗のモティーフについて調査が不足していたこと等の理由から、平成20年10月にドイツ美術史の研究会で口頭発表したが、大規模な学会や論文による発表は来年度に持ち越した。また、リヒター周辺の1960年代以降のドイツ現代美術について調査を行い、その一部を日本シェリング協会第17回大会で発表した.
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