• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2009 Fiscal Year Annual Research Report

近代日本絵画史における鉛筆の意義

Research Project

Project/Area Number 19720037
Research InstitutionKanagawa Prefectural Museum of Cultural History

Principal Investigator

角田 拓朗  神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 学芸員 (80435825)

Keywords近代日本美術史 / 近代日本美術教育史 / 五姓田派 / 西田武雄
Research Abstract

本調査研究は、近代日本絵画史という枠組みの中で果たされた鉛筆というツールの役割について明らかにするものである。平成21年度までに、特に洋画に即して研究を進めてきたが、平成22年度はその過程で発見された「橘忠助氏旧蔵美術資料群」についてその資料群を整理し概要を報告した。同資料群は明治洋画史を先駆的に研究した西田武雄の旧蔵資料であり、実に内容の豊富なものである。最初期の研究実施計画には含まれてはいなかったものの、当該調査研究とも関係する内容が含まれていることから、同資料群についての考察をおこなった。特に、その中に含まれていた鉛筆画群について考察を加え、その内容の精査と美術史上の位置付けについて明らかとした。それは研究当初以来、中心的におこなってきた五姓田派研究に積み重ねるものであり、鉛筆というツールの重要性を別の角度から明らかとした。これにより、洋画史の中でも語られる機会も少なかった鉛筆という存在の重要性を浮き彫りにすることができ、ここから当時の画学生の日常的な修練の様子が垣間見られることを指摘するとともに、その学習内容を具体化した。そして、本調査研究の最終年度ということで、従来から計画していた報告書の刊行をおこなった。以上の考察に加え、鉛筆を普及させる一端を担った明治期の図画教科書群についての報告、これまでの調査研究の概要などを報告書にまとめた。特に鉛筆の画材としての存在意義について展望を示しながら、本調査研究では漏らした点についても言及し、今後の課題についても記した。特に現在時制への視点をも加え、デジタル化との競合も視野に入れながら、表現と身体の相関関係について示唆した。

  • Research Products

    (2 results)

All 2011

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 初代五姓田芳柳事歴考-横田洋一氏が追求した「横浜美術史」と「リアリズム」-2011

    • Author(s)
      角田拓朗
    • Journal Title

      版画史研究会誌

      Volume: 1 Pages: 28-39

  • [Journal Article] 橘忠助氏旧蔵美術資料群について2011

    • Author(s)
      角田拓朗
    • Journal Title

      神奈川県立博物館研究報告 人文科学

      Volume: 37 Pages: 25-68

URL: 

Published: 2012-07-19  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi