2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19720068
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
武田 将明 Hosei University, 文学部, 専任講師 (10434177)
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Keywords | 英国:フランス / 名誉革命 / 女性作家 / 翻訳 / 政治と文学 / 国際情報交換 / 十八世紀 / 小説史 |
Research Abstract |
1. 1688年の名誉革命以降のイギリス小説史を、国家の枠に縛られず再考するのが本研究の目的の一つである。そのために、この時代を代表する小説家Defoeの国家観を検証し、Poetica誌に論考を載せた。これはドイツのMunsterにあるスウィフト研究センター所長Hermann Real氏に査読していただいた。 2. 昨年、日本の18世紀英国文学研究の現状を概観できる論集『未分化の母体』(英宝社)が刊行されたため、その書評を執筆した(『英文學研究』誌掲載予定)。 3. 本研究で得られた知見を基に、現代イギリス小説と現代日本小説について考察し、三点の論考を執筆した。とりわけ「囲われない批評-東浩紀と中原昌也」は第51回群像新人文学賞(評論部門)を受賞した。 4. 表象文化論学会で研究発表を行った。本研究で得られた知見を基に夏目漱石の18世紀英国小説論と近代文明論を再解釈した。なお、年度からは外れるが、2007年1月(日本英文学会関東支部:「歴史と文学」に関するシンポジウム)と3月(批評研究会:『群像』掲載論文の基になった発表)にも本研究と関係する研究発表を行っている。 5. 本研究と関連する翻訳を二件行った。『十八世紀研究者という仕事』(法政大学出版局)とサミュエル・ジョンソン『詩人伝』(ちくま文庫)である。どちらも共訳で、2008年度中に刊行される。 6. 2008年2月から3月にかけ、ダブリンのUniversity Collegeおよびロンドンの大英図書館を訪ね、18世紀初頭のフランス小説の英訳について調査を行い、新たな知見を得た。成果は2008年度中に発表する。
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Research Products
(5 results)