2008 Fiscal Year Annual Research Report
法学部英語教育におけるエッセイ・ライティング用オンライン辞典の枠組みの構築
Project/Area Number |
19720142
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
小室 夕里 Chuo University, 法学部, 准教授 (50407863)
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Keywords | 法律英語 / コーパス / 語彙リスト |
Research Abstract |
1. 刑法と刑事訴訟法、民法と民事訴訟法は、その取り扱う内容上、コーパスを別々に作成することは困難であることが判明した。そこで、刑法は刑事訴訟法、民法は民事訴訟法に包括されると考え、2つのコーパスを作成。刑法、民法に特殊な語彙を抽出するには、より専門性の高い内容の下位分野のコーパスを作成することで補うことを新たな課題とする。また、刑事訴訟法、民事訴訟法の間には、「訴訟法」という点において共通の語彙が多くあること、「刑事」「民事」の別によりはっきりと異なる語彙が含まれることが分かった。 2. 憲法の語彙リストは、刑事訴訟法、民事訴訟法とはかなり異なるものとなった。基本的人権に関わる内容であるため、2つの訴訟法のリストよりも、より一般的な語彙が占める割合が高い。また、刑事訴訟法、民事訴訟法と共通の語彙であっても、使用語義やコロケーションが異なることもみられる。辞書項目として執筆する際に、どのように情報を提示するかが重要な問題となる。 3. 商法の語彙に関しては、昨年度、下位分野別にコーパスを作成する方向とした。適切なコーパスを構築するために必要な"Seed words"の選定に、Business Law in Japanを利用することに決定した。コーパスは現在作成中。 4. 今年度の課題のひとつであった、複数のコーパスをまとめて保存し、検索できるようにするシステムの構築は現在進行中である。検索を可能にするデータ処理がもっとも重要かつ、専門的知識がないと難しい過程である。また、より教育的に意味のある情報を抽出できるように、検索ソフトの活用の仕方を研究中である。
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Research Products
(3 results)