2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19720183
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小寺 敦 The University of Tokyo, 東洋文化研究所, 准教授 (30431828)
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Keywords | 宗法制 / 君位継承 / 出土資料 |
Research Abstract |
本年度は、既に購入したコンピュータ・金文を文字データとして扱うことの可能なTron(OS)・スキャナ・デジタルカメラ等を利用し、上海博楚簡研究会に参加させていただく機会も利用しながら、研究活動とデータベース化のための資料収集を行った。 そして、研究代表者の勤務先である、東京大学東洋文化研究所が所蔵する膨大な未整理の金文資料について、その一部を整理する作業を行った。 また本年度の9月に別の科研費の研究者達と連繋して、中国の上海・湖南省へ赴き、復旦大学・湖南大学の研究者の案内を受けながら、上海博物館で上海博楚簡を、湖南省長沙市の湖南大学で最新の出土資料である岳麓書院秦簡などを拝見させていただくなど、資料調査・収集を行った。3月には北京へ赴き、資料収集を行った。日本国内でも、京都の泉屋博古館や神戸の良鶴美術館などを訪れ、資料の調査を行った。 先秦家族関係資料に関する研究を継続しつつ発展させる出発点としての、いわゆる「周代宗法制」に関する研究史の整理作業については、これをほぼ完成させたが、その整理の道筋とするための論文を先に発表する方が適切と考えた。そこで、先秦時代の君位継承原理に関する考察の執筆を行い、本年度中に研究成果を学会誌に投稿した。こちらは目下審査中であり、その詰めの議論も来年度中に公表できるよう準備している。 ところで、研究代表者が研究分担者として参加している科研費基盤研究(B)の研究成果として、岳麓書院秦簡・張家山漢簡『二年律令』の家族研究に関する論文・文献目録、計3篇も公表したが、これは本研究とも密接に関連するものである。
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