2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19730109
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
森 道哉 Kagawa University, 法学部, 准教授 (40380141)
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Keywords | 環境政治 / アスベスト / 公共政策 / 事例研究 / 過程追跡 |
Research Abstract |
本研究は、「環境政治(Environmental Politics)」という切り口から戦後日本の政治過程を捉え直すことを目標としている。本年度は4年間の研究の土台作りに当てるべく、二つの観点から研究を進めた。 第1は、平成16 - 18年度に取り組んできた「環境政治のなかの大企業」に関する研究の一部を、研究ノートとしてまとめることであった。そこでの目的は、電力業界と中央政府レベルのアクター[特に環境庁と通産省咄時]、そして政治家)の関係の一端を明らかにすることにあり、本研究の全体構想を補完する内容となっている。この作業によって、大企業の自律的な活動が環境政治に与える影響を検討する際の指針を得ることができた。 第2は、比較事例研究の第1弾として、アスベストをめぐる政治過程の分析を行うことであった。この事例は、着手していた公害健康被害補償法関連の研究との関係で重要な位置を占めると考えた。なおこの課題については、立命館大学を中核とするグループ(代表:小幡範雄・政策科学部教授、「アスベスト災害・公害の政策科学」、科学研究費補助金(基盤研究B1))が平成18年度からアプローチしていたので、連携を模索した。研究の経過については、5月の日本行政学会、7月の立命館大学アスベスト問題研究会などで報告を行いつつ、関連論文を執筆した。そこでは、主に新聞記事の情報を再構成しながら2005-06年度の政治過程を記述し、関係省庁が対応に追われていく様子を明らかにした。
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Research Products
(3 results)