2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19730109
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
森 道哉 立命館大学, 公務研究科, 准教授 (40380141)
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Keywords | 環境政治 / 公共政策 / 事例研究 / 過程追跡 / オーラル・ヒストリー |
Research Abstract |
本年度の目標は三つあった。第1は、昨年度中の実施を目指しながら諸般の事情で延期していたオーラル・ヒストリーを複数の環境事務次官経験者に行うことであった(「平成22年度研究実績報告書」参照)。公刊には至っていないが、テープ起こしは終えており、過年度の実施分と併せて戦後における「環境政治」の記録として残すための準備をしている。 第2は、(1)分析視角の精緻化、(2)事例研究の蓄積、そして(3)2000年以降の研究動向の分析を進めることであった。(1)に関しては、中央政府の環境にまつわる政策選好を、全42年度分の『環境白書』の解釈によって把握することを提案しつつ、その際に必要となる通時的かつ共時的な観点からの記述の方法についても検討し、これを論文としてまとめた。(2)に関しては、分析事例の数は増やせていないものの、公表済みのアスベスト問題に関する論文を加筆・修正の上、英語文献に所収した。(3)は文献を精査中である。 第3は、研究期間の4年度分の研究を整理することであった。本研究は、環境政治という切り口から戦後の日本の政治過程を捉え直すことを目標としてきたが、一定の成果は収められたと考える。しかしながら、上述の未完の研究のほか、未定稿も残されているため、平成23年度以降も引き続き公表に務める。また研究成果の一部は、海外の研究会において報告を行う予定である。
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Research Products
(2 results)