2008 Fiscal Year Annual Research Report
現代アメリカの通商政策の特質とその展開過程に関する研究
Project/Area Number |
19730123
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
藤木 剛康 Wakayama University, 経済学部, 准教授 (70283950)
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Keywords | 通商政策 / 対外政策論 / 自由貿易協定 |
Research Abstract |
今年度の研究は、(1)G.W. ブッシュ政権のFTA政策、(2)クリントン政権期における対中通商政策、の2つの柱に沿って進めた。(1)については、昨年度進めた研究を論文としてまとめ、公表することに力を注いだ。具体的には、10月に共編著『G.W. ブッシュ政権の経済政策 : アメリカ保守主義の理念と現実』(ミネルヴァ書房)でブッシュ政権のFTA政策全般を分析した論文(通商政策 : 貿易促進権限と自由貿易協定」)を、また、そのケース・スタディとして11月に「ブッシュ政権の通商戦略と中米自由貿易協定」(『アメリカ経済史研究』7号)を公表した。さらに、アメリカと日本、中国の東アジア政策を中心に、近年の東アジア地域主義の動向を分析した「東アジア地域の基本構造に関する-試論」をまとめた。同論文は、2009年4月に御茶ノ水書房から刊行予定の『グローバル化の日中経済関係』に所収された。(2)については、業界誌Inside U.S. Tradeや、議会の公聴会、関連文献の渉猟を進めつつ、2008年9月4日〜12日にワシントンDCに滞在し、資料収集及び現地の研究者6名(Edward Gresser : Progressive Pohcy Institute、Robert Sutter : Georgetown University, David Lampton : Johns Hopkins School of Advanced International Studies, Kerry Dumbaugh, Dick Nanto, Michale Martin : Congressional Research Service)に対するヒアリングを行った。現地で新たな資料を入手でき、さらにヒアリングによって今後の研究にとって有益な助言を得ることもできた。
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