2008 Fiscal Year Annual Research Report
比較研究によるグローバリゼーション、国際人口移動、人間安全保障に関する研究
Project/Area Number |
19730133
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
G SHANI Ritsumeikan University, 国際関係学部, 准教授 (60351318)
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Keywords | 国際関係理論 / トランスナショナル・イシュ / グローバル・イシュ / 安全保障論 |
Research Abstract |
この研究の目的は、これまでの研究にもとづきグローバリゼーションが、南アジアにおける民族・宗教的コミュニティとその少数離散民族のアイデンティティに与える影響について調査し、さらにそれらが人間の安全保障の問題にどのように関わっているのかを考察することであった。本研究では主に理論的研究を中心としていたため、人間の安全保障に関する資料収集や研究会等によりまとめた研究の成果を今年2月にNew Yorkで行われたISA学会(国際関係学会)で発表した。(平成21年2月15日〜18日New York, USA 「Presentation at Annual Convention of the International Studies Association」パネル「Foucaultと国際関係理論」と「批判的人間安全保障研究を超えて」における報告・司会。)また論文としては、2008年12月だInternational Studies Reviewでポスト西洋型国際関係理論(独自の概念)について発表をおこなった。 人間の安全保障のアプローチが領土によってくぎられた主権国家ではなく、個人を安全保障の第一の対象としているために安全保障学や国際関係で重要な出発をはたしたといかえる一方で、人間安全保障の概念は、国家安全保障という教義を補足し補強すらしており、また国家や国際組織により促進されている。グローバリズムにより人間の安全保障の概念が重要になってきていかるが、これからの研究を有益なものとさせるためには、人間の安全保障の概念が潜在的に抱えていかる矛盾を解決しなければならない。
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Research Products
(4 results)