2009 Fiscal Year Annual Research Report
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19730176
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| Research Institution | Osaka University |
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Principal Investigator |
山本 和博 Osaka University, 経済学研究科, 准教授 (10362633)
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| Keywords | 人的資本 / 技術革新 / 国際貿易 |
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| Research Abstract |
本年度は、国際貿易の拡大が、人的資本形成に対してどのような影響をもつかを検証する実証研究を行った。その結果、国際貿易の拡大は市場規模の大きな国においては人的資本蓄積を促進させる一方、市場規模の小さな国においては人的資本形成を阻害することを実証した。
また、集積と技術革新に関する理論モデルの構築を行った。空間経済学における動学モデルの構築は一般的に困難だが、広い範囲で解析可能なモデル構築に成功した。基本モデルが頑健なため、現在様々な応用研究を計画している。本年度、国間に比較優位が存在する空間経済学モデルを構築し、国際貿易の拡大が技術革新に及ぼす影響を研究した。国間の相対的な市場規模と、相対的な労働生産件が技術革新活動がおこなわれる国を決定する際に重要であることを解明し、生産性の格差が大きい場合には、市場の統合が技術革新の速度を低下させることを示した。これまでの研究では、市場の統合は集積を促し、技術革新を促進させる事が一般に示されてきたが、本研究では、国間の生産性格差を考察することが重要であることを示した。
人的資本蓄積・技術革新は経済成長の重要なエンジンであり、国際貿易は地域経済圏の形成に伴って拡大している。そのような現実経済の分析を行う際にも本研究の意義は重要であると考えられる。
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