2007 Fiscal Year Annual Research Report
特許制度における情報開示と権利付与のあり方の理論的分析:先使用権を中心として
Project/Area Number |
19730184
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
矢崎 敬人 Kogakuin University, グローバルエンジニアリング学部, 講師 (10345150)
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Keywords | 特許制度 / 知的財産制度 / イノベーション |
Research Abstract |
本研究では、各の知的産制度において、技術・知識の開示と権利の付与のバランスがどのようにとられているかについて、特に特許制度を念頭において実態を詳細に比較するとともに、このバランスが研究開発活動と技術の普及にどのような影響を与えるかについての理論的な検討を行っている。 本年度はまず、各国の特許制度下で、新しい技術に関する情報がどのような条件で開示され、技術を開発した者にどのような権利が付与されるかについて、各国の法令・判例や事例研究を含む書籍・資料を収集・分析した。この中で特に、技術を開発した者による情報提供と権利付与のバランス、公開制度、先使用者の権利、特許以外の技術保護の制度について、現状と経緯の把握に努めた。また、知的財産制度の役割や競争とイノベーションの関係についての既存の理論的・実証的研究のサーベイを行い、検討すべき問題点を明らかにした。 理論的分析として本年度はまず、技術的リーダー企業、技術的フォロワー企業の2企業、投資段階、特許化の有無を決定する段階、生産段階の3段階からなる比較的簡潔な理論的枠組みを構築し、先使用権を認める制度(先発明者は、後続発明者が同等の技術を特許化しても、自らの技術を使い続けることができるという制度)と認めない制度の比較検討を行い、いくつかの初期的な知見を得た。 関連して、ナショナル・イノベーション・システムにおける知的財産制度や大学等の研究機関の役割の分析・整理を行った。
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Research Products
(3 results)