2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19730283
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鍾 淑玲 Tokyo Institute of Technology, 大学院・社会理工学研究科, 准教授 (30381338)
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Keywords | 商学 / 小売業 / 小売国際化 / 台湾 / 流通チャネル |
Research Abstract |
昨年度、マクロとミクロの2つの側面から考察した台湾の小売発展の研究成果を『小売企業の国際展開』中央経済社出版の第5章にて公表した。また、台湾企業を含む外資系小売企業の中国参入動向と現地市場へのインパクトを考察し、研究成果は日本流通学会と2009年8月に香港で開催された小売国際会議にて報告した。この研究の個別分析では、台湾や香港などの華人資本の参入意欲の高さが印象的だった。中国市場の漸進的開放が始まる1990年代前半にはスーパーマーケットやコンビニエンスストア、百貨店等の事業分野で参入を開始し、その後もマレーシアのパークソンやタイのロータス等並みいる外資勢のなかにあって健闘する企業が少なからず存在する。台湾資本は他の外資による買収や連携の対象となっており、中国市場における競争の決定的な役割を握っていた。その意味でも存在感を示している。ウォルマートのよる好又多、テスコによる楽購の2件の買収劇は外資系企業間競争に大きなインパクトを与えた。台湾で手を組んだオーシャンと大潤発は中国で順調に企業規模を拡大し、流通部門ではやや出遅れていた統一企業グループは上海でセブンーイレブンの展開に乗り出し、台湾ファミリーマートは華南でのファミリーマートのオペレーションを担っている。 また、昨年度は台湾の伝統市場や零細小売業の近代化状況を考察するために、2009年の9月と2010年の3月に台湾における現地調査を実施し、企業訪問も行った。2010年度中には書籍などにてその成果を公表する予定である。
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Research Products
(3 results)