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2008 Fiscal Year Annual Research Report

当期純利益と包括利益の「利益の質」の比較

Research Project

Project/Area Number 19730305
Research InstitutionTakasaki City University of Economics

Principal Investigator

高橋 美穂子  Takasaki City University of Economics, 地域政策学部, 講師 (20438104)

Keywords包括利益 / 利益の質
Research Abstract

本研究の主たる目的は、当期純利益と包括利益の「利益の質」を比較することである。そこで、本年度は当期純利益と包括利益の価値関連性やその他の利益属性の違いを分析することに焦点を当てている先行研究の内容を検討した。
当期純利益と包括利益の価値関連性に関する先行研究の結果は、当期純利益の方が包括利益よりも珠価やリターンとの関連性が高いことを報告するもの(Dhahwal, et.al., 1999 ; Lin, et.al., 2007)がある一方で、逆に、包括利益の方が当期純利益よりも株価やリターンとの関連性が高いことを報告するもの(Biddle and Choi, 2002 ; Kanagaretnam, et.al., 2008)が混在している。わが国のデータを用いた分析でも、若林(2001, 2002)は、包括利益に比べて当期純利益の方が株価形成に反映されていることを報告しているのに対し、井手(2004)は、(製造業の場合には)純利益に比べて包括利益の方が価値関連性が高いことを報告している。
さらに、純利益と包括利益の利益属性を検討している研究にChang and Lin(2008)、大日方(2009)がある。Chang and Lin(2008)は、将来のキャッシュフローに対する説明力は純利益の方が高いが、資本コストとリターンのボラティリティに対する説明力は包括利益の方が高いことを報告している。また、大日方(2009)は、疑似的に計算された包括利益を用いることの問題点を指摘し、報告された包括利益を用いて、持続性や適時性・保守性などを比較している。今後は、大日方(2009)が指摘する点を考慮した上で、収益性とリスクの観点から当期純利益と包括利益の比較を行う。

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Published: 2010-06-10   Modified: 2016-04-21  

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