2009 Fiscal Year Annual Research Report
ライバル関係の対人関係次元上の位置づけに関する総合的研究
Project/Area Number |
19730389
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
太田 伸幸 Chubu University, 教育実習センター, 准教授 (40367628)
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Keywords | ライバル / ライバル関係 / ライバル認知の形成 / ライバル関係の質的変化 / 国際比較 / Web調査 / 肯定的 / 否定的ライバル観 / 競争心 |
Research Abstract |
平成21年度では,まず,平成20年度に実施した,ライバルの認知過程に関する面接調査データの整理および報告を行った.そして,その結果を基にライバルの質的変化のモデル構築に関する検討を進め,ライバルの質的変化に関する国際比較調査を実施し,ライバル関係の概念の詳細な検討を行った. ライバルの位置づけに関する国際比較をするために,日本の学生およびアメリカの学生を対象にしたWeb調査を実施した.日本の調査(調査1)では年度初めに知り合った特定の相手に対する感情についての質問項目を設けたため,春学期終了後の8月に調査を実施した.アメリカでは9月が年度始めとなるため,日本の調査と相対的に年度初めからの期間が対応する秋学期終了後の1月に調査(調査2)を実施した.調査2は外国人を対象とした調査となるため,日本の調査と平行して,調査に使用する尺度の翻訳作業を行った. 調査1・調査2の共通項目として肯定的1否定的ライバル観および多面的競争心尺度(太田,2010)を使用した.調査2について因子分析を小なったところ,日本人の分析結果とは因子構造がやや異なっていた.特に否定的ライバル観については日本人の結果では「プレッシャー」と「過競争心」が認められていたが,「過競争心」に負荷の高かった項目が「プレッシャー」に高い寄与を示していた.多面的競争心尺度の因子分析結果からも,日本人とアメリカ人とでは,競争に対する価値観が異なることを示唆する結果が認められており,さらに詳細に比較する必要があると考えられる.
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Research Products
(3 results)