2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740037
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Research Institution | Chiba Institute of Science |
Principal Investigator |
井上 雅照 Chiba Institute of Science, 危機管理学部, 講師 (60378544)
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Keywords | トポロジー / ホモトピー論 / 分類空間 |
Research Abstract |
Pを素数とし、Hをmod p Eilenberg-MacLaneスペクトラムとする。このとき、Hの安定余作用素H_*HのHopf代数構造は既にMilnor,Steenrodらにより知られている。分類空間BZ/pの積構造を使って、加法形式群の自己同型群と関連付けて本質的に新しい方法でH_*Hを得られることが以前の研究でわかった。特に、pが奇素数のときの、Milnor元に対応する部分を得るために、今まであまり使われてこなかった2次加法形式群の自己同型群を使うことで構成することができた。 またMorava K-理論K(n)の安定余作用素K(n)_*(K(n))の構造は柳田に既に知られていて、H_*HのMilnor元に対応する部分がある。この部分は1次形式群の自己同型群を使うだけでは構成できない。また、2つの分類空間BZ/p(を変形したもの)とBS^1から得られることも知られている。現在までの研究で、形式群の自己同型を使ってK(n)_*(K(n))と同型になるHopf代数を構成することができた。具体的にはBZ/pに関連する部分で2次形式群の自己同型群を使い、BS^1に関連する部分で通常の1次形式群の自己同型群を考え、最後に2つをうまく合成することで構成することができた。この構成によりK(n)_*(K(n))のMilnor元は加法形式群の自己同型群に対応していることがわかり、n個の元だけしか出てこないことにも対応する。今後は以前の研究を使って、K(n)_*(K(n))の代数構造を得ることができる可能性が十分ある。
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