2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740047
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
乙部 厳己 Shinshu University, 理学部, 講師 (30334882)
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Keywords | 発散定理 / マリアヴァン解析 / 確率偏微分方程式 / パーコレーション / フラクタル格子 |
Research Abstract |
今年度は1次元のウィーナー空間の部分集合におけるガウスの発散定理の定式化に関する研究を昨年度より継続して実施したほか、大学院生との共同研究においてシェルピンスキーカーペット格子上のポンド・およびサイトパーコレーションにおける有限近似系での最大クラスターの大きさ分布に関するスケーリング仮説との関係を調べたほか、新たに2次元系での反射壁確率偏微分方程式で1次元系との類似の比較構造を導くことができるための条件、および一般的な放物型確率偏微分方程式に関する解の一意性に関する条件等を研究した。発散定理においては共分散作用素が積分核を持ちその積分核が"factorizable"の場台の測度の台との関係が徐々に明らかになったほか、最大クラスタ一分布ではスケーリング仮説に従わず指数的挙動を持つことを示した。また2次元反射壁確率偏微分方程式においては円板上および反応拡散系での定式化を行い、York大学のBrzezniak教授らとの研究が進行している。また解の一意性に関してはT. -S. Zhang氏の研究を整理してある種の(決定論的)偏微分方程式の解の評価が確率偏微分方程式の解の一意性を導くことを示した。
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Research Products
(6 results)