2007 Fiscal Year Annual Research Report
応力可変サンプルホルダーの開発とひずみシリコン電子状態の研究
Project/Area Number |
19740178
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
関場 大一郎 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (20396807)
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Keywords | 表面・界面 / 表面電子状熊 |
Research Abstract |
平成19年9月1日に東京大学生産技術研究所から筑波大学大学院数理物質科学研究科、電子・物理工学専攻、講師として異動した。本研究では操作トンネル顕微鏡や光電子分光法を用いてシリコン表面に機械的な応力を与えた場合の物性を調べることを提案した。筑波大学ではターミナル電圧1MVの加速器のビームラインの一つを受け持つため、提案した内容に加えて加速器を用いた測定を導入し、より多角的にひずみシリコンの研究が行えるよう装置の開発を進めている。具体的には1MV加速器を用いてラザフォード後方散乱測定や反跳原子検出法を行うことができ、シリコン等の基板上に成長させた表面・薄膜の組成やその内部の水素など、軽元素の絶対的な定量ができるようになる。薄膜の成長過程や水素の内包には下地表面のひずみが大きく影響するとされており、加速器を使用した各種の測定はそれを研究する上で有効である。現在は東京大学物性研究所・小森研究室で申請者が過去に使用していた光電子分光器と同じ仕様のサンプルホルダーで加速器での測定ができるよう超高真空槽の準備を進めている。また小森研究室では同じサンプルホルダーを用いる操作トンネル顕微鏡を開発しているため、それが稼動すれば共通のサンプルホルダーでラザフォード後方散乱、反跳原子検出法、光電子分光法、操作トンネル顕微鏡を容易に行うことができる。今後はこのサンプルホルダーで半導体基板に応力を印加できる機構を開発していく予定である。
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Research Products
(9 results)