2008 Fiscal Year Annual Research Report
渦を用いたはばたき飛行の流体力学に基づく理論的・数値的手法による解明
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19740228
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
飯間 信 Hokkaido University, 電子科学研究所, 助教 (90312412)
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| Keywords | 渦運動 / 生物流体 |
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| Research Abstract |
渦をいたはばたき飛行の流体力学に基づく理論的・数値的研究を行った。まず昨年度までに得られた2次元はばたき飛行の理論を拡張し、特に空中停止飛行がもつ理論的特異性をあるパラドックスの形で表現した。これは外力下で定常飛行を行う昆虫に働く力が、定常飛行の速度がゼロの場合にはばたき運動および発生する渦構造の詳細にかかわらずゼロになるというものである。この結果は、定常飛行がゼロになる極限でも, 最初からゼロである場合でも同様に成り立つ。また、定常飛行速度をUとすると、昆虫に働く力の時間平FはF=C1/(In U+C2) (C1, C2は定数) のように見積もられることを示した。これはFがゼロに収束する「速度」は非常に遅いことを示す。実際の昆虫に適当な値を代入して計算すると、通常の場合はこのパラドックスは問題とならないが、非常に長い時間空中停止することが要求される場合にはこのような力の減衰が問題となりうることを示した。またこのパラドックスの妥当性について考察を行い、仮定である1) 2次元性2) 流れの時間周期性3) 遠方での一様流の収束性のいずれかが実際の昆虫への適用を考る場合には不適当であることが示唆されるという結論が導かれた。これらの結果は論文にまとめられ、Journal of Fluid Mechanicsという専門誌に掲載された。また昨年度得た数値モデルによる飛行のロバストネスに関する結果と合わせて国内外で研究発表を行った
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