2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19740244
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Research Institution | Okayama Institute for Quantum Physics |
Principal Investigator |
坪井 禅吾 Okayama Institute for Quantum Physics, 研究員 (90416420)
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Keywords | 数理物理 / 可解模型 / 表現諭 / ベーテ仮説法 / 統計力学 / superalgebra / Baxter Q-operator / q-supercharacter |
Research Abstract |
オーストラリア国立大学のBazhanov氏と「U_{q}(hat{sl}(21))という量子アフィンスーパー代数に付随する可解格子模型の転送行列(とその固有値}のBaxter Q演算子によるWronskian型の表示式を求める」という問題について2003年6月から5年間共同研究を行い,研究結果をNucl.Phys.B誌に公表した.また韓国(APCTP)で開かれた滞在型研究集会を始めとする3つの学会で,共同研究の結果とその一般化を公表した.今年度は特に,U_q}(hat{gl}(M|N))に対するBaxter Q演算子の満たすべき函数関係式とT-systemのロンスキアン型の解を求めた.これはU_{q}(hat{gl}(M|N))の表現のq-(スーパー)指標の新しい表示式に相当すると考えられる.また,ロンスキアン型の表示式が[V.Kazakov,A.Sorin,A.Zabrodin,Nucl.Phys.B790(2008)345]によって提案されたバックルンド変換式を満たすことなどを証明した.Baxter Q演算子が2^{N+M}種類存在しうることを初めて提案した(論文の公表は平成21年度).我々の定式化の特筆すべき点として,q-(スーパー)指標のワイル群不変性が明確になることが挙げられる.今後ワイル群不変性を手掛かりにして,q-(スーパー)指標のWronskian型の表示式を広範に求めていくつもりである.また素粒子物理学におけるAdS/CFT対応に関連して考案された可解模型に関する,V.Kazakov氏(ENS)との共同研究を継続した.特にAdS/CFT対応に関連するT-systemの解について研究し,模型のPSU(2,2|4)対称性の起源を指標レベルで明らかにした(現在論文を執筆中).
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Research Products
(4 results)