2007 Fiscal Year Annual Research Report
化学活性種の高精度供給による単層カーボンナノチューブの金属/半導体特性選択成長
Project/Area Number |
19740339
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
須田 善行 Hokkaido University, 大学院・情報科学研究科, 助教 (70301942)
|
Keywords | 単層カーボンナノチューブ / カイラリティ / 化学気相堆積 / エッチング / 二酸化炭素 / ラマン分光 |
Research Abstract |
当該研究課題の実現のため初年度は、まずF_2やO_2よりも弱い酸化剤であるCO_2ガスを用いて単層カーボンナノチューブ(SWCNT)成長に与える影響を調べた。SWCNTの原料であるCH_4ガス(流量75sccm)に対して、Arガスにより濃度0.1%まで希釈したCO_2ガスを流量1-10sccmにて流し、FeMoMgOまたはNiMoMgO触媒からSWCNTを成長させた。CO_2(/Ar)流量を増加することでSWCNTの結晶性は徐々に低下するものの、直径の細いSWCNTが成長しなくなることをラマン分光により確認した。この実験においてはFeMoMgOとNiMoMgO触媒との間に違いはほとんど見られなかった。次いで、CO_2がSWCNTそのものか触媒に対して作用するのかを調べるため、CO_2の導入タイミングを(1)H_2ガスによる還元終了後でCH_4導入前、(2)CH_4導入の終了後、(3)CH_4導入が終了して冷却後、の3つに分けて実験を行った。その結果、FeMoMgO触媒では純CH_4成長時に比べてあまり変化はなかったものの、NiMoMgO触媒から成長したSWCNTは(1)の場合のみSWCNTの収率ならびに結晶性が大きく低下した。このことから、CO_2はSWCNT成長前の触媒表面に作用を及ぼし、新たなSWCNTの成長を抑制している可能性が考えられる。熱重量分析装置を用いて、大気圧下CO_2(/Ar)ガス雰囲気にてSWCNTサンプルを処理したところ、800℃まで重量損失がほとんどなく、1400℃まで加熱してもほとんどのSWCNTが存在していた。このようにCO_2の酸化力は非常に弱いものの、触媒に対してはSWCNT直径の選択性をもたらす効果を確認できた。
|
Research Products
(60 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Investigation of Catalyst Reduction and Etching of Carbon Nanotubes Caused by Hydrogen During Carbon Nanotube Growth in CH_4/H_2 Plasmas2007
Author(s)
沖田篤士, 須田善行, 小田昭紀, 中村潤児, 日詰洋平, 菅原広剛, 酒井洋輔
Organizer
2007 MRS Fall Meeting, II5.10
Place of Presentation
Hynes Convention Center and Sheraton Boston Hotel, Boston, MA, USA
Year and Date
20071126-30
-
[Presentation] Growth Promotion and Etching of Carbon Nanotubes by Carbon Dioxide in Chemical Vapor Deposition using Methane Gas2007
Author(s)
須田善行, 齊藤武, 沖田篤士, 高山純一, 中村潤児, 酒井洋輔, 菅原広剛
Organizer
2007 MRS Fall Meeting, II5.15
Place of Presentation
Hynes Convention Center and Sheraton Boston Hotel, Boston, MA, USA
Year and Date
20071126-30
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] Growth Promotion and Etching of Carbon Nanotubes by CO_2 in Chemical Vapor Deposition using CH_4 Gas2007
Author(s)
須田善行, 齊藤武, 沖田篤士, 高山純一, 中村潤児, 酒井洋輔, 菅原広剛
Organizer
AVS 54th International Symposium & Exhibition, NS-ThM7
Place of Presentation
Washington State Convention Center, Seattle, WA, USA
Year and Date
20071014-19
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] プラズマ支援化学気相堆積によるカーボンナノチューブ成長におけるメタンと水素ガスの役割2007
Author(s)
須田善行, 沖田篤士, 小田昭紀, 中村潤児, 前川将之, 高山純一, 浅岡典央, 福田祐司, 酒井洋輔, 菅原広剛
Organizer
2007年放電学会年次大会, D-5-2
Place of Presentation
芝浦工業大学
Year and Date
2007-11-15