2007 Fiscal Year Annual Research Report
微小重力実験と非定常数値解析の併用による部分予蒸発液滴火炎の局所構造の解明
Project/Area Number |
19760146
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
菊池 政雄 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙科学研究本部, 研究員 (80371144)
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Keywords | 微小重力 / 数値記算 / 燃焼 / 液滴 / 噴霧燃焼 / 火炎 / 部分予蒸発燃焼 |
Research Abstract |
本研究の目的は,部分予蒸発液滴の燃焼過程において発現するTriple Flame状の火炎構造の基礎特性を明らかにすることである。具体的には,弓形の予混合火炎部の形状,OHラジカル発光画像の解析に基づく反応強さ,弓形の予混合火炎部と後方の拡散火炎部が交差する点の液滴表面からの距離(Stand-off distance)の3点が予蒸発の進行度に伴いどのように変化するかを微小重力実験により明らかにする。また,非定常数値解析結果と微小重力実験結果の比較により,実験のみでは明らかにすることが困難なTriple Flameの形成・発達・伝播プロセスに関する詳細なメカニズム解明を行なうものである。 研究初年度となる本年度は,主に微小重力実験用装置の設計・製作を行なった。本研究では微小重力実験の手段として,北海道赤平市にあるNPO法人北海道宇宙科学技術創成センターの3秒級落下塔(コスモトーレ)を利用するものであり,コスモトーレ落下カプセルに搭載するための実験装置の設計・製作を進めた。実験装置は,燃焼容器,液滴列生成装置,液滴移動装置,観察装置,制御装置などで構成される。観察系にはOHラジカル発光を観察するための光学系も搭載されている。地上での機能確認の後,装置の機能確認を主目的とした数回の微小重力実験を本年度実施した。その結果,微小重力実験により装置の基本的な機能確認を行なうことができた。次年度は,実験装置の改良を行ったうえで本格的な実験データ取得を行う予定である。 また,研究代表者がこれまで使用してきた非定常数値解析コードによる数値計算も行い,Triple Flame状火炎構造の基礎的検討を行った。次年度も引き続き数値計算を進めるとともに,解析コードの高度化を図る予定である。
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