2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760147
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
松岡 太一 Akita University, 工学資源学部, 助教 (80360189)
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Keywords | 振動制御 / 制振 / ダンパー / 可変慣性質量 / ダンピング |
Research Abstract |
建物振動を対象に,制振効果をより高めることを目的として,平成19年度は,実験室レベルの試作装置の設計・製作した.本制振装置は,これまでの受動可変要素(ばね定数や減衰係数)ではなく,トロイダル型のフライホイールおよびパワー伝達円盤からなる可変質量機構を開発することで,慣性質量のみを変化させるのに成功した.これらは抵抗力測定実験によって確認した.また,その結果から,課題として挙げていた高回転時のトルク伝達におけるパワー伝達円盤の「すべり」が起きてしまうことが判明した.そこで,装置を一部再設計して改良するとともに,再度抵抗力測定実験を行った. また,本実験および後述の地震応答実験の準備として,当研究室内にある振動加振機の強度,およびアクチュエータを増設するための改装を行った.加振機に正弦波状変位を入力して,本制振装置が発生する高負荷状態においても荷重と変位の関係を測定できるようになった. 次の段階として,簡単な-自由度振動モデルに本制振装置を取り付け,正弦波加振によって周波数応答実験および解析を行った.提案した可変質量の効果が理論通りの特性を示すかを確かめるために,試作装置のパワー伝達円盤を一意的な位置に固定したパッシブ型の実験と解析を行った.慣性ホイールを任意位置に固定した場合の,振動遮断の実現性を確かめるために.またパワー伝達円盤の制御は,コンピュータおよびデジタルシグナルプロセッサーを用いて試験中である. これまでの研究成果を日本機械学会D&D2008にて発表する予定である.
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