2008 Fiscal Year Annual Research Report
多数のセンサによる物体位置姿勢計測のためのパーティクルフィルタの実装理論
Project/Area Number |
19760163
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
上田 隆一 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 助教 (20376502)
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Keywords | センサ情報の統合 / 姿勢推定 / パーティクルフィルタ / 確率ロボティクス |
Research Abstract |
近年, セキュリティー, あるいは人・動物・ロボットや車両等の誘導・移動履歴管理等の目的から, カメラ等のセンサを利用した移動体の位置・姿勢検知と追従の研究・開発が盛んである.本研究は, そのための複数のカメラ・センサから得られる情報を統合する演算方法の設計と, その演算を実行するソフトウェアの実装を行うものである.本年度は, 研究期間を通じて行った実験の結果の発表を主に行った.実装したアルゴリズムは, 存在しているカメラの互いの相対姿勢(6パラメータ×カメラの台数)をパーティクルフィルタで推定するものである.このアルゴリズムは, 複数のパーティクルフィルタで構成されており, 各パーティクルフィルタは, 各カメラ対(2台のカメラの組み合わせ)に対応している.また, 各パーティクルフィルタを任意台数の計算機で分散して実行することが可能である.さらに, 各カメラ対の相対姿勢計測結果を分散処理のまま互いに融通するアルゴリズム(幾何サンプリングと呼ばれる)が実装されており, ロバストな推定が可能となっている.実験では, 天井に取り付けた3台のカメラに, 床面を移動するロボットの位置を観測させ, 得た画像から各カメラの相対位置を計算した。試行した12回のうち, すべての試行において, 全てのカメラの組み合わせで外れ値なく相対姿勢が求まった.また, 幾何サンプリングの有効性も実環境で証明できた.この結果は, 第26回日本ロボット学会学術講演, 国際学会Distributed Autonomous Robotic Systems 9において発表された.
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Research Products
(4 results)