2008 Fiscal Year Annual Research Report
電子機器からの1GHz超電磁妨害波の予測とその抑制法の開発研究
Project/Area Number |
19760190
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
萱野 良樹 Akita University, 工学資源学部, 助教 (30431620)
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Keywords | 電磁環境 / モデル化 / プリント回路基板 / 電磁妨害 |
Research Abstract |
本研究は1GHzを超える周波数を応用するようになった電子デバイスを実装した電子機器から発生する電磁妨害 (electromagnetic interference : EMI) の問題を解決するために, 電磁妨害の発生メカニズムを明らかにしながら予測法およびその抑制法を開発することを目的としている. EMIの根本的解決のためには設計の初期段階で効果的な対策を講じることが不可欠であるため, 放射源の観点から発生要因を整理し, EM工の発生メカニズムを解明し, 放射を電子機器の設計段階から予測可能にする. 複雑な放射メカニズム及び有効な放射抑制法を検討するには適切な検討モデルが必要不可欠である. 平成20年度も昨年度に引き続き, 最も単純で基本的な構造である表面マイクロストリップ線路を持つプリント回路基板で構成されるEMIアンテナモデルを用いて, 電磁妨害の発生メカニズムの解明による予測法の基礎構築を行った. 2つの不平衡EMIアンテナインピーダンスと,信号成分ループアンテナを組み合わせた分布定数型等価回路モデルを提案し, 従来のメカニズムモデルでは困難である1GHz超の電磁妨害の予測を行い, 実験及び電磁界解析モデルとの比較によりその妥当性を実証した. また, 現実モデルへ適用可能とするために, 基板を相互接続した場合についての拡張を図り, 基板の実装パラメータと等価回路モデル中の回路パラメータの定量化を進めた. 本研究成果の展開及び適用により, 複雑なモデルや試行錯誤に依らずに低電磁妨害な電子機器の設計が期待でき, 高品質な電子情報化社会の確立に貢献するものと考えられる.
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Research Products
(14 results)