2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19760210
|
Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
小峰 啓史 Ibaraki University, 工学部, 准教授 (90361287)
|
Keywords | 磁壁移動 / マイクロマグネティックス / スピン流 / 磁性体形状 |
Research Abstract |
今年度はスピン流分布を考慮した磁壁移動のシミュレーションを行うため,スピントルク及びスピントルクに対する非断熱項を取り入れたLandau-Lifshitz-Gilbert方程式を解くプログラムを整備した.磁壁移動型ストレージデバイスでは、ストレージのために磁壁をピン止めする必要があるが,スピン流分布を考慮した磁壁ピン止めの設計はなされていない.そのため,磁壁をピン止めするための切り込み形状及びそのサイズが電流駆動磁壁移動に及ぼす影響をシミュレートした.その結果,切り込みがある磁性体では電流の非一様分布が顕著であること,これに付随するスピン流の集中によって磁壁移動が系統的に理解できることを示した.また,切込みを中心に磁壁が振動する可能性を示唆し,その固有振動数が切込み形状によって制御できることを明らかにした. ナノ磁性体加工の可能性を調査研究した.はじめに,スパッタリング装置を用いた磁性膜の作成条件を検討し,所望の膜厚,磁気特性を得るためのスパッタ条件を整理した.また,スピン流分布を制御するためにはナノ磁性体を作製する必要があるが,ナノスケールの加工が簡易に出来る実験環境整備を行った. 次年度以降,磁性体のナノ構造制御および磁壁移動実験に取り組む予定である.
|
Research Products
(4 results)