2010 Fiscal Year Annual Research Report
加法的コストを持つ生産スケジューリング問題に対する汎用最適解法の研究
Project/Area Number |
19760273
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 俊二 京都大学, 工学研究科, 助教 (90324657)
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Keywords | システム工学 / 組合せ最適化 / 生産スケジューリング / 最適解法 / オープンソース |
Research Abstract |
本研究の目的は,加法的コストを持つ生産スケジューリング問題に対する汎用最適解法を構成するとともに,その成果をオープンソースのソフトウェアとして公開することである.研究最終年度となる平成22年度は,これまでに構成した解法の中で中心的な役割を果たす,遊休時間禁止および遊休時間を許した1機械スケジューリング問題に対する解法のプログラム(ソルバ)を公開するための取り組みを行った.まず,統一的なユーザインタフェースを設計し.ソルバをC言語のライブラリ形式のプログラムとして整理した.その際,Linux・Windowsいずれでも利用可能となるよう工夫した.つづいて,ソルバのマニュアルやサンプルプログラム・サンプルデータを整備した.また,簡単なフロントエンドプログラムも用意した.さらに,本ソルバ開発に関する学会発表を通じて意見交換を行って,ソルバの利便性・機能性向上をはかった.本ソルバはすでに完成しているが,解法アルゴリズムに関する論文(英文論文誌Journal of Scheduling誌に採録予定)が掲載され次第,ソルバのホームページからオープンソースのソフトウェアとして公開する予定である.本研究の成果により,1機械スケジューリング問題に対する現時点で最も効率のよい汎用最適解法を,具体的なアルゴリズムや実装に関する深い知識なしに誰でも簡単に利用できるようになる.よって,スケジューリング分野における研究の発展や実応用などに貢献するだけでなく,より幅広い分野への展開が促進されるものと期待される.
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