2007 Fiscal Year Annual Research Report
性能群の階層・相関の統計的モデリングに基づく実現可能な建築構造物のスマート設計法
Project/Area Number |
19760388
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉富 信太 Kyoto University, 工学研究科, 助教 (30432363)
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Keywords | 最適設計 / 性能操作型設計法 / 感度解析 / クラスタリング / 性能相関 / 主成分分析 / 相互比較 |
Research Abstract |
本年度は,最適設計法を用いた構造設計支援法の可能性に関する検討を行った. まず,異なる条件下の最適設計解の相互比較を用いて,ある条件の変動が最適設計解にどのような変化を及ぼすかを検討した.このように,与えられた条件下の最適設計のみならず,条件の変動に対する解の変化といった周辺情報が設計者にとって重要であることが確認できた. また,実務設計において必須の要請である実際に製作施工可能であることを保証するために,実現可能性条件を記述できる枠組みを構築した.具体的には,断面寸法によってディテールのおさまりの条件を記述するという方法である.これによって,これまでの最適化手法を建築構造設計に導入した研究成果が,建築構造の実務設計で日常的に使用されていない理由の一つである,非現実的な解が得られることに対する解決策を提案できた. さらに,膨大な数の制約条件が課せられた場合に,設計を決定付ける要求性能や,特徴的な性能間の相関関係を抽出するための統計的手法について,基礎となる理論的検討を行った.現実的な規模の構造物には,上記の実現可能性条件を含め,耐震性,居住性,コストなどの多種多様な制約が課せられため,建築物の保有する各種性能のバランスを,設計者が逐一操作して,設計者の望む設計を導くには限界がある.上記のような,各物件固有の条件の相関関係を抽出する手法の確立によって,設計者の意思決定が支援できるものと考える.
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