2008 Fiscal Year Annual Research Report
屋外を移動・滞留する人体への周囲のストレス変化に基づく環境快適性評価に関する研究
Project/Area Number |
19760403
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
吉田 伸治 University of Fukui, 工学研究科, 准教授 (50343190)
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Keywords | 歩行者 / 被験者実験 / CFD解析 / 人体温熱生理モデル |
Research Abstract |
本年度は以下の研究を実施した。 1. 恒温恒湿室での被験者実験による運動強度・周辺熱ストレスの代謝量・温熱快適性への影響分析 屋外実測の予備検討として環境条件の制御の容易な恒温恒湿室内で被験者実験を行った。特に今年度は、日射の照射方向の変化が生理・心理反応に及ぼす影響について、人工太陽を模擬した照明を用いて分析した。実験の結果、日射の方向性が温熱生理を代表する皮膚温度に及ぼす影響と温熱心理を代表する温冷感に及ぼす影響を比較すると、心理的な評価尺度に強く影響する結果となった。 2. 生活者の行動特性を考慮した屋外温熱環境評価・最適設計システムの開発 研究代表者が開発した多分割人体温熱生理モデルと屋外温熱環境CFD解析を連成させた屋外温熱環境分析手法(H17〜18年度科学研究費補助金(若手研究(B)、課題番号17760466))を、前年度の実測、並びに今年度の(1)の実験の結果に基づき、歩行者の行動特性に基づく評価・最適設計システムに改良した。 3. 開発した評価システムによる屋外歩行者の行動に伴う屋外環境の変化が温熱快適性に及ぼす影響分析 開発された解析システムの有効性を検証するため、前年度に行った屋外温熱環境実測に対応した数値解析を行い、歩行者の移動を考慮した温熱快適性(方向別日射入射量、平均皮膚温度、発汗量)を評価した。解析の結果、歩行者の位置や向きの違いは、各温熱生理量に大きな差異をもたらすことが明らかとなった。 4. 研究成果の取り纏め 前年度並びに今年度の成果を踏まえ、研究のとりまとめを行った。
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Research Products
(4 results)