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2008 Fiscal Year Annual Research Report

積層型誘電泳動電極による液中微小懸濁物の高効率分離装置の開発

Research Project

Project/Area Number 19760527
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

脇坂 嘉一  Osaka University, 産学連携推進本部, 特任研究員 (60379138)

Keywords不均一電界 / 誘電泳動 / 固液分離 / 細胞 / 誘電特性
Research Abstract

近年、不均一電界中において生じる誘電泳動現象を利用した液中懸濁物質の分離に関する研究が盛んに行われている。誘電泳動による分離は分離対象物の選択性が高い反面、既往の研究で主に用いられているチップ上の薄膜電極では分離処理能力が低く迅速に大量分離することが困難である。本研究では分離の場となる誘電泳動電極を多数積層し大量分離が可能となる電極とそれを用いた分離装置の開発を行った。
昨年度は、電界解析結果を基に20層積層した積層型誘電泳動電極のプロトタイブを作製し、実験を行った結果、分離が成されているとの結果を得たため、今年度は積層数をさらに増やし、その効果に関して検討を行った。分離実験には酵母の生菌と死菌が含まれた懸濁液を用いて、電極には周波数5MHzの交流電界を印加し、生細胞のみの選択的トラップによる分離実験を行った。積層数の増加によってカラム中に保持できる細胞数は増加したが、そのカラム形状から長時間処理を行うと捕集した酵母生菌が飽和し、分離ができなくなるという欠点が認められた。また、生細胞だけでなく、本来トラップされないはずの死細胞までトラップされ、選択分離性にはやや疑問が残る形となった。効率よく誘電泳動トラップするため、誘電泳動力が強くなるよう電極の線径を細くしたが、それによって電極が入り組んだカラム構造となり、流れによって細胞を排出することが困難になったためと考えられる。本課題で積層型誘電泳動電極というこれまでにない方式で分離処理量を向上できうる可能性を示したが、選択分理性の向上等課題も多い。しかし、従来の手法では分離のできない液中懸濁物に対する分離手法の一つとしての可能性を示すことができた。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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