2007 Fiscal Year Annual Research Report
シュラウド付き潮流発電用水平軸型水車の開発に関する研究
Project/Area Number |
19760580
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Research Institution | Toba National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
渡辺 幸夫 Toba National College of Maritime Technology, 商船学科, 講師 (20332033)
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Keywords | 潮流発電 / シュラウド / 水平軸型水車 / 自然エネルギー / パネル法 / 自由後流モデル |
Research Abstract |
本年度は、全体目標の中でも主に水車の流体力学的な特性について明らかにすることを目指した。そのためにまず、翼素運動量理論によって実験供試模型の設計を行った。なおこの模型は実験だけでなく、流体シミュレーションツールの検証にも用いる。設計の条件は、流速V=1m、周速比ωR/V=4、直径250mm、翼型MF-703揚抗比0.0131とした。条件については、実験施設となる本校回流水槽、プロペラ単独試験器などの諸元に依存する形となっている。ただし、周速比について流速が低くても発電するように、比較的低周速比にしたこと、翼断面については、小型であり、更に水中で稼働することを考慮して、低レイノルズ数域で揚抗比が高く、且つ強度確保のために比較的翼が厚いものを選んだ。以上の条件のもとで設計し、模型の製作をおこなった。 次に、試験模型を対象として、自由後流モデル適応した三次元パネル法による数値解析プログラムを開発し、水車性能予測計算を行った。このプログラムは、二次元翼性能データを用いて粘性補正を加えており、水平軸型風車を対象として精度検証を事前に済ませているものである。性能予測結果から、設計段階でねらった低周速比域で出力係数の値が大きく、更に、高い出力係数値を比較的広い周速比域でとることが判明した。このことは、設計条件として課した翼断面の性能に起因するものと考えられる。時間の関係上今年度は水槽試験を行えなかったが、来年度には実際に性能計測を行う必要がある。
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