2008 Fiscal Year Annual Research Report
高温不均一磁化プラズマにおける乱流の時空間構造解析
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19760597
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山田 琢磨 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教 (90437773)
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Keywords | プラズマ・核融合 / 解析・評価 / 非線形相互作用 |
Research Abstract |
周方向静電プローブアレー(64チャンネルと48チャンネルの2種)を用い、高密度直線乱流プラズマ(九州大学応用力学研究所伊藤早苗研究室LMD-U装置)のプラズマの電子密度揺動の時空間構造を測定した。測定結果に対して2次元(周方向波数・周波数)で、フーリエ解析や3波相関(バイスペクトル)解析を行い、直線プラズマに発生する乱流構造の詳細を調べた。2次元の3波相関解析は多チャンネルプローブアレーを用いないと実行できないため、世界でもあまり行われていない新規的解析方法である。その結果、波数一周波数平面内に十数個現れる揺動のピークは、数個の基本揺動から3波非線形結合を繰り返すことで波数・周波数のマッチング条件を同時に満たす位置に準揺動として次々に発生していることが分かった。各揺動の波数・周波数を数値シミュレーション結果と比較したり、揺動のエンベロープ間の相互相関を計算することで揺動の時間発展の時間差を調べるAmplitude Correlation Techniqueを適用したりすることで、親である基本揺動を推定することが出来た。また、揺動ピークが波数一周波数平面の広い範囲と非線形結合をすることで、ブロードバンド揺動が現れることも同時に確認できた。その他に、ある特定の波が広く他の波と3波非線形結合をすることでドリフト波乱流揺動が周方向に自己収束し、メゾスケールであるストリーマー構造を形成する現象を、直線プラズマでは世界で初めて観測した。この構造は径方向には変調が弱く、理論で予測されているストリーマー構造と特徴が一致することが確認された。本年度は以上に挙げたような結果を積極的に学術雑誌や国際会議にて発表を行った。
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