2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19780067
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
野田 悟子 The Institute of Physical and Chemical Research, 環境分子生物学研究室, 協力研究員 (80342830)
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Keywords | 環境微生物 / in situ hybridization / 共生微生物 / シロアリ |
Research Abstract |
自然環境中の微生物は、特異的な空間分布を持ち生態系としての機能を維持している。そのため、微生物の生理機能を局在とともに検出できる系の開発が強く望まれている。本研究課題では、自然環境中の微生物の生物活性を細胞レベルで検出する系を確立し、生物活性から環境中での役割や微生物間の相互作用を解明することを目指した。本年度は、in situ hybridization法による機能遺伝子の発現の可視化について検討を行った。 環境サンプルは自家蛍光物質のバックグラウンドが高く、さらにrRNAに比べ機能遺伝子のmRNAは含量が少ないことから、20mer程度のオリゴヌクレオチドを使った通常のFISH法ではその検出が難しい。そこで、食材性昆虫の腸内共生微生物からRT-PCR法で実際に発現している機能遺伝子の断片を増幅し、クローン化した。このプラスミドベクター上のRNAポリメラーゼ認識サイトから、in vitro transcriptionにより300mer程度のRNAプローブを合成した。プローブはCy5,Cy3の蛍光色素に加え、酵素抗体法で検出するためにジゴキシゲニンでもラベルした。ジゴキシゲニンでラベルしたプローブを発色法で検出した場合には、解像度が低下して小さいバクテリア等の識別が難しくなるが、蛍光色素でラベルしたものに比べ感度はかなり高くなった。また、in situ hybridization法で局在を検出した微生物を、対象とする機能を指標にして検出するために、生物活性が高くなるような前処理の条件についての検討も合わせて行った。
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Research Products
(2 results)