2008 Fiscal Year Annual Research Report
天然由来の微量抗酸化活性脂質(フラン脂肪酸)の薬理作用の解明
Project/Area Number |
19780162
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
脇本 敏幸 University of Shizuoka, 薬学部, 助教 (70363900)
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Keywords | フラン脂肪酸 / ミドリイガイ / 抗炎症活性 |
Research Abstract |
(1)フラン脂肪酸の定量分析 オイル成分を主成分とする市販のサプリメントを中心にフラン脂肪酸の定量分析を行った。その結果、亜麻仁油や月見草油などの植物性オイルには検出されなかった一方で、スッポン、サメ、タラなどの水圏生物由来のオイルには高含量でフラン脂肪酸が含まれていることを明らかにした。すでに市販の製品レベルにおいてフラン脂肪酸が含有されていることが明らかになり、その摂取による安全性が確認できた。次年度では分析対象を海洋生物に特化して定量分析を試みる。 (2)フラン脂肪酸の薬理作用の解明 アジュバント関節炎モデルラットを用いてフラン脂肪酸の抗炎症活性を検討してきた。その結果、EPAよりも低濃度で抗炎症活性を示すことが明らかになった。このことは本研究によって初めて見出された知見であり、本年度はその活性発現機構も含めて検討していく。現在までに明らかにされているフラン脂肪酸の生物活性は抗酸化活性と、今回見出した抗炎症活性のみである。そこで、脂肪細胞の分化に対する作用やプロスタグランジン産生系に対する作用など、その他の生物活性についても検討して行く。
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Research Products
(2 results)