2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790133
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
神山 紀子 Showa University, 薬学部, 助教 (00315102)
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Keywords | トランスポーター / 薬物動態学 |
Research Abstract |
ヒスタミンH1受容体遮断薬(抗ヒスタミン薬)は、末梢のヒスタミンH1受容体阻害作用に基づき、種々のアレルギー疾患に繁用されているが、中枢の田受容体阻害によると考えられる鎮静作用も有している。中枢移行性を低くすることで、鎮静作用、つまり眠気を来たすことの少ない抗ヒスタミン薬が開発されたが、この第二世代抗ヒスタミン薬服用中に眠気が生じること(ヒト)があることが観察されている。そこで本研究では、第二世代抗ヒスタミン薬の鎮静作用の個人差とトランスポーター遺伝子多型の関連性を明らかにすることを目的とした。本年度は、第二世代抗ヒスタミン薬を輸送するトランスポーターを明らかにすることを目的とした。アフリカツメガエル卵母細胞を用いた強制発現系における検討により、ヒトMCT1 (SLC16A1)およびヒトSLC21A3 (OATP-A)がカレバスチンを輸送することが明らかとなった。また、ラット培養脳毛細血管内皮細胞を用いた検討では、カレバスチンの血液側から脳側への透過性が低い要因として、ABCB1 (MDR1)に加え、ABCC4 (MRP4)およびABCG2 (BCRP)以外の輸送機構が関与することが示唆された。
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