2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790271
|
Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 永一 Tokyo Medical University, 医学部, 助教 (60408101)
|
Keywords | 腫傷内浸潤リンパ球 / 腫傷性巣抗原 / HLA class I / 樹状細胞 / 制御性 T 細胞 / 乳癌 / 膀胱癌 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
[検体の収集(一次的に完了,症例追加中)] 東京医科大学倫理委員会により本研究の遂行が承認された.東京医科大学病院に保管されている膀胱癌88例,乳癌90例の手術切除検体について,5年生存率が確定した症例(連続症例)のホルマリン固定・パラフィン包埋標本を収集した.さらに追加症例の標本の収集を遂行中である. [免疫組織化学(一次的に完了,追加検索を遂行中)] 以下の免疫組織化学を施行した. 腫瘍性巣抗原の発現検索を目的として:NY-ESO-1,MAGE-A4. 腫瘍浸潤リンパ球の検出を目的として:CD8,CD4. 腫瘍浸潤リンパ球が有する細胞傷害顆粒の検出を目的として:GranzymeB. マクロファージ,樹状細胞の検出を目的として:CD1a,CD83,CD68. さらに癌細胞によるHLAclassIの発現を免疫組織化学的にて検出した. また制御性T細胞の検出を目的として,CD25とFoxP3による二重染色を遂行した. 追加症例についても随時免疫組織化学を遂行している. [定量化(遂行中)] 免疫組織化学の定量化は,肉眼計測とともに,デジタル写真取り込み後の画像を用いたデジタル計測を併用して進めている.腫瘍性巣抗原の発現は腫瘍細胞の陽性率を計測して定量を進めている. 腫瘍内浸潤リンパ球,マクロファージ,樹状細胞,およびCD25陽性FoxP3陽性の制御性T細胞については,高倍率1視野あたりの平均浸潤細胞数を腫瘍胞巣内および間質それぞれの領域で計測している.各症例について,高頻度に免疫担当細胞浸潤がみられる3視野を測定している.HLAclassIについては,腫瘍細胞での発現頻度を計測している.計測にあたっては,細胞膜にシグナルが分布する細胞を陽性と判断している. [統計解析(遂行中)] 5年生存率,ステージを含めた主要臨床情報を確認し,データの整合性を確認している.生存率解析は定量化が終了後に遂行する予定である。
|