2007 Fiscal Year Annual Research Report
休職に至る就労者を取り巻く環境と就労者の特性について
Project/Area Number |
19790839
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
中村 晃士 Jikei University School of Medicine, 医学部, 助教 (00291691)
|
Keywords | メンタルヘルス / 休職 / 完全主義傾向 / 職場環境 / 自尊感情 / ストレス |
Research Abstract |
休職に至る就労者を取り巻く環境およびその就労者の特性,性格傾向などを明らかにすることが本研究の目的である.休職に至り精神科を受診した人の精神障害の種類、程度、罹病期間と、休職の回数、休職の期間や患者の背景因子、すなわち性別、年齢、学歴、収入、家族構成、性格特性(特に完全主義傾向)、家族のサポート、患者を取り巻く仕事場の環境(業種、勤務体系、勤務時間、残業時間、職場での人間関係など)との関連を明らかにするために、独自の37問にわたる質問項目を作成した。またそれとともに過去6ヶ月間の環境の変化に関する調査票、性格傾向を把握するためのNEO-FFI、健康状態のチェックリストGHQ30、完全主義傾向を調べるMPS(Multidimensional Perfectionism Scale)、Rosenberg自尊感情評価尺度を使用することとし、東京慈恵会医科大学の倫理委員会の審査を受け、承認を得た。 東京慈恵会医科大学附属病院の精神神経科の外来を受診した対象者、すなわち休職に至った患者に対して、本研究の目的、方法、意義、および対象者への人権保護の配慮(守秘義務など)について十分に説明し、文書にて同意の得られた対象者に上記の質問紙を配布し、回答を得た。また対象者の外来主治医には診断名、休職に至った原因についての質問紙に回答をいただいた。 その結果、本年度は67名が調査に協力していただき、回答を得ることが出来た。来年度も調査を継続していく予定であるが現在までの解析の結果では、やはり休職に至る患者では完全主義傾向が高く、まじめな就労者が業務や人間関係の中で疲弊し休職に至っている姿が浮かび上がっている。
|