2010 Fiscal Year Annual Research Report
卵巣癌に対するpolysomal RNA vaccine の開発
Project/Area Number |
19791178
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
津田 尚武 久留米大学, 医学部, 助教 (60341351)
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Keywords | RNA / 癌ワクチン |
Research Abstract |
これまでに、卵巣がん細胞株SK-OV-3のcell lysateより抽出したpolysomal RNAをその比重により、ショ糖濃度勾配を用いて細分画して、その中でもheavy polysomal RNA分画が、樹状細胞に刺激することにより、強いHer2-new peptide E75特異的CD8陽性T細胞誘導効果があることが判明した。 polysomal RNAの認識に関して、westerm blot法を用いて、未熟樹状細胞の認識に抗ユビキチン抗体を用いて、heavy polysomal RNA分画においてユビキチン化が高率に認められた。次に、抗ユビキチン抗体Iso-Tにより前処置をおこなったところ、heavy polysomal分画におけるユビキチン化が阻害された。これにより、polysomal RNA高比重分画における樹状細胞認識にユビキチン化が関与している可能性が示された。 卵巣がん再発組織を用いたpolysomalRNA分画の採取を試みたが、細胞株と異なり、polysomal RNAの抽出効率が低い結果であった。組織よりの抽出過程において、RNA, porteinのdegradationが認められた。今後は卵巣がん再発後、化学療法前後でのpolysomal RNAの組織degradationを防ぎつつ、最抽出を試み樹状細胞におけるpolysomal RNAの抗原提示でのphagocytosisの関与について解析を行う予定である。
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