2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨芽細胞様細胞への圧縮力により誘導されるHsp25の機能解析
Project/Area Number |
19791444
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
長尾 大輔 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90432749)
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Keywords | 持続的圧縮力 / Hsp25 / Hsp25 / siRNA / caspase 3 / カルシウムイオンチャンネル / アポトーシス |
Research Abstract |
骨には力学的負荷(メカニカルストレス)を感知する機構を有していると考えられている。以前我々は、骨芽細胞(MC3T3-E1)に圧縮力を加えた時に, インテグリンが圧縮力を感知して特異的に発現量が上昇する遺伝子として, Cox-2, およびHsp25を見出した。しかし発現誘導されたHsp25の機能は明らかではない。そこで本研究では発現誘導されたHsp25の機能をsiRNAを用い、Hsp25をノックダウンし、ウェスタンブロッティングを用いて検討した。また、インテグリンのほかにメカニカルストレスを感知する機構として, SAチャンネル(stretch activated calciumion channel)が知られているが, SAチャンネルにより, Hsp25の発現量が変化するかは分かっていない。圧縮力によるHsp25の発現上昇がSAチャンネルを介しているかどうか調べた。 siRNAによりHsp25をノックダウンした細胞に圧縮力を加えることにより、caspase 3の活性化が認められた。また、cell counting kitにより細胞の生死を判定すると、圧縮力を加えた細胞はアポトーシスをおこしていた。これらのことから、圧縮力により発現誘導されたHsp25は骨芽細胞のアポトーシスを抑制しているということが考えられた。また、SAチャンネルの阻害剤であるGdCl 3を培地中に添加し、細胞外カルシウムの流入を阻害すると、Hsp25の遺伝子およびタンパクの発現量は減少傾向を示した。これらのことからSAチャンネルもインテグリンと同様に圧縮力を感知する機構であると考えられた。
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