2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791651
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 和代 京都大学, 医学研究科, 助教 (70419456)
|
Keywords | 30度側臥位 / ポジショニング |
Research Abstract |
前年度に引き続き、臨床及び在宅療養中の対象事例を通じて実践的な観察を行った。特に、ベッド上でのポジショニング方法だけでは対象者の機能的な改善をはかることが難しいということが問題となった。その理由として、臨床場面や在宅では、多職種が関わる為、一定の方法によるポジショニング方法を行うことが難しい。そのため、まずはケア会議を開催するなどのコミュニケーションや連携の徹底化をはかった。つまり、対象者にとって有効なポジショニング方法を継続して結果を出していくための環境や管理的な調整を実施した。 また、ベッド上だけでなく、車いすや移動用リフトにおけるポジショニング方法の検討と評価も行った。療養の現場において30度側臥位をとることが常態化している中で、その弊害は、対象者が坐位や移動の場面になった時に現れることが分かった。在宅療養者のベッド上臥床時の全身の体圧計測を行い、マットレスの違いで体圧分布が変化することが分かった。その上で、より対象者の動きを引き出すことが可能なマットレスの検討も行った。 これらの実践報告は3月末の第11回Safe Patient Handling and Movement Conferenceにて成果発表を行った。 前年度、研究計画の立て直しを図ったが、実際にはポジショニング方法に関する実験室内での測定は、測定機器の設定条件調整に時間がかかり、当該年度では終了しなかったため、今後継続していく課題として残っている。
|