2007 Fiscal Year Annual Research Report
職業を持つ2型糖尿病患者の就労と療養の両立に関する研究
Project/Area Number |
19791678
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐藤 三穂 Hokkaido University, 医学部, 助教 (00431312)
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Keywords | 2型糖尿病 / 勤労者 / 職業生活 / セルフマネジメント / 病い経験 / ライフスタイル |
Research Abstract |
今年度は、文献検討と面接調査を行った。 文献検討では、職業を持つ糖尿病患者(1型、2型を含む)の就労上、または療養上での困難について、「糖尿病」「仕事(または職業・就労・有職)」をキーワードに、過去10年間における国外の研究を対象にレビューを行った。就労率が低いこと、病気休暇取得日数が多いこと、また日々の仕事をこなしていくことへの支障を持つなど、糖尿病による職場での生産性へのネガティブな影響が報告されていた。さらに、通院する時間の確保が難しいなどの健康管理上の困難や、人間関係におけるネガティブな変化などの困難も報告されていた。一方で、職場でのサポートは病気の肯定的な受け止めに関連していることが報告されており、患者個人へのアプローチと同時に個人の取り組みを支える環境づくりの必要性が示された。これらの結果については、第12回日本糖尿病教育・看護学会で学会発表を行った。 面接調査では、都市部の診療所に通院する2型糖尿病患者のうち就労している26名を対象にインタビューを行い、現在感じている困難や周囲への要望などについて自由に語ってもらった。多くの患者は自己管理の必要性を認識しているものの、規則的な食事や定期的な運動を行うことに難しさを感じていた。通院のため仕事を抜けることへの職場への気兼ねを感じている人もみられた。受診に関しては、待ち時間が少ないことや医療者とのコミュニケーションを持てることが通院を継続していくために大切であると語っていた。
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Research Products
(1 results)