2008 Fiscal Year Annual Research Report
ケアする人を支えるヘルスケア・アートプログラムの効果と地域ケアシステム
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19791762
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
長谷川 珠代 University of Miyazaki, 医学部, 助教 (30363584)
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Keywords | ケアする人 / ヘルスケア / アート / 医療関係者 / 家族 / 吹き矢 / グループワーク / 在宅生活への意欲 |
Research Abstract |
本研究は、ケアする人とボランティアが地域の様々な資源や情報を選択・活用しながら、自らをケアする活動を運営していくための地域ケアシステムの構築と稼働を目指している。平成20年度はHCAPの有効性を実証すること、専門職者へのヘルスケア・アートプログラムを開発することを目的に、家族と医療者に向けたHCAPの継続実施と、家族と関係者のグループワークを通したニーズ把握を実施した。 HCAPの実践として、糖尿病の子どもキャンプにおいて、子どもと家族、キャンプスタッフを対象とした「吹き矢deアート」を実践した。その効果として、作品を作る楽しさは勿論、キャンプスタッフが一緒に行うことで、キャンプという普段と違う環境の中で緊張気味だった子どもとスタッフの会話が増え、一体感を持つことができた。 また、障がい児をもつ親と、その家族に関わる医療・福祉関係者を対象に、福岡県で本人、家族は勿論、行政などの関連機関と協力して街づくり、環境づくりを行っている社会福祉法人理事長を講師として、講演会を実施した。さらに、一緒に「みんなが住みやすい街、求める街」というテーマについて考えるグループワークを行った。その結果、参加した「ケアする人」からは環境や制度、人的課題など、様々な側面からのニーズが示された。また、一緒に意見交換、グループワークをすることによって、相互理解できる場、協力者を確認できる場、「みんなで在宅生活を頑張っていこう」という、在宅生活継続への意欲、社会参加への意欲向上につなぐことができた。
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