2007 Fiscal Year Annual Research Report
米軍基地内の音楽実践に関する日韓比較研究-1945〜1970年前後を中心に-
Project/Area Number |
19820024
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
東谷 護 Seijo University, 文芸学部, 准教授 (10453656)
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Keywords | ポピュラー音楽研究 / 歴史社会学 / 音楽社会史 / アメリカナイゼーション / 在日米軍基地 / 在韓米軍基地 / フィールドワーク / 韓国 |
Research Abstract |
本年度は、時代背景、理論、方法についての整理、検討、確認とインタビュー調査の設計を目的に研究会を5回行った。特に韓国の大衆音楽史に関して、聖公会大学東アジア研究所のシン・ヒュンジュン博士から助言をいただいた。こうした準備を経て、12月に事例調査といて話をうかがう方の人選に関する予備調査とソウル市内にある国立図書館で資料収集を行った。「米8軍舞台」での音楽実践の経験者12名をインタビュー対象者の候補とした。資料収集では、主に1960年代に発行された新聞雑誌から在韓米軍基地内のクラブでの音楽実践に関わる記事を複写した。とりわけ、当時の韓国の大衆音楽事情を考察するのに重要な資料である1966年創刊の月刊誌『〓』(歌謡生活)については図書館に蔵書としてあったすべての号(1966年刊誌号〜1970年12月号までの52冊)について記事一覧を作成した。帰国後、先述した12名のうちから2名に連絡をとり、3月にソウル市内でインタビューを行った。また、ソウル滞在中にソウル大学言論情報学科の教授3名と意見交換を行った。 国内については、研究代表者の今まで行ってきた研究成果に本研究の目的とする韓国との比較を視野に入れた論文を聖公会大学東アジア研究所の叢書『冷戦アジアの文化風景1:1940-1950年代』(叢書はすべて韓国語)に寄稿し、2月にソウルで刊行された。なお、当初の計画では韓国での調査は予備調査だけとしていたが、調査の進行状況が予想以上に良好だったため、国内での現地調査(東北地方の仙台・三沢)を1回予定していた分の予算を2度目韓国での調査費用にあてた。そのため、予算不足となり、国内の調査を見送らざるを得なかったので、次年度に行う予定である。
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Research Products
(1 results)