2007 Fiscal Year Annual Research Report
縦配置薄膜ビームスプリッターによる軟X線適用可能な新型コモンパス干渉計の開発
Project/Area Number |
19860006
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
原田 哲男 Tohoku University, 多元物質科学研究所, 研究支援者 (30451636)
|
Keywords | 応用光学 / 干渉計測 / 超薄膜 / X線 / 超精密計測 |
Research Abstract |
縦配置薄膜ビームスプリッターによる新型コモンパス干渉計の基本原理を確認した.具体的には以下に記す。 1.光線追跡法による干渉縞シミュレーションソフトを開発し,干渉縞生成要件を検討した.干渉縞はビームスプリッター面と検査鏡球心位置関係にのみ依存することが明らかになった.ビームスプリッターは2次元平面であるため,検査鏡中心位置が面方向にずれるデフォーカス条件は干渉縞には影響を与えない.また光源位置にも依存しない. 2.光源に超高圧水銀灯を用いた新型干渉計のプロトタイプを製作した.市販のAlミラーを検査鏡に用い,ビームスプリッターにはカバーガラスを用いて干渉縞を実際に生成した.検査鏡を光軸方向(デフォーカス方向)に移動させても,干渉縞本数には影響がなく,シミュレーションとの一致を確認できた.ビームスプリッターに窒化シリコン薄膜を利用した場合,照明系の収差が大きかったため厚さ0.2mmのフレームによってフーコー縞が生成した. 3.Photon Factoryにて厚さ30nm窒化シリコン薄膜ビームスプリッターの斜入射透過率と反射率を評価した.波長13.5nmの軟X線での斜入射角5度〜15度の領域において,スループット(2×透過率×反射率)で2%以上が得られることが明らかになった.
|