2007 Fiscal Year Annual Research Report
心臓死肺移植における、ドナー肺の評価とその保護に関する研究
Project/Area Number |
19890110
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
陳 豊史 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (00452334)
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Keywords | 肺移植 / 心臓死 / 移植 / マージナルドナー / 臓器保護 / 吸入 / 体外回路 |
Research Abstract |
「ドナー不足」に対する打開策として、心臓死ドナー(donation after cardiac death, DCD)肺を用いた肺移植がある。DCDでは心停止後の温虚血による臓器傷害が甚大であるが、吸入による薬物投与などの手法を開発することで、傷害肺の有効利用が可能になる。この観点から、平成19年度に、申請者は、以下一連の研究を行った。(1)rat肺ex vivo潅流モデルを用いて、さらに優れた肺保護作用を有する薬剤の検索(2)新しいDDSを用いた薬剤の吸入効率改善についての検討(3)大動物ex vivo肺潅流モデルの確立(4)心停止におけるバイオマーカーの検討 (1)細胞内のcAMP,cGMPを維持するために、PDE阻害剤であるMilrinoneやhANPに着目した。これら薬剤の吸入投与が、温虚血再潅流傷害を抑制することを上記モデルを用いて明確に示した。 (2)新規ナノパーティクルであるCHPを用いて、麻酔下(heart-beating状態)のratにおいて、蛍光物質であるQuantum dotを内包したCHPおよびその誘導体の吸入を行った。その肺組織および血液内のQuantum dotをルミノメーターおよび蛍光顕微鏡を用いて測定し結果を検討中である。 (3)人工心肺装置および回路・人工呼吸器などを整備し、大動物ex vivo肺潅流モデルを作成し、ブタ心肺ブロックを用いて検討中である。これまでに、潅流液の量や組成および潅流方法などにつき、検討を行い、ほぼ設定が終了している。 (4)心停止後のバイオマーカーの動きについて、マウス心停止後の肺組織を用い検討を行った。これら(1)から(4)については、順調に行うことができ、20年度での目標の達成を目指す。
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Research Products
(5 results)