2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19F19015
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
川村 信三 上智大学, 文学部, 教授 (00317497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DA SILVA EHALT ROMULO 上智大学, 文学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2019-04-25 – 2021-03-31
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Keywords | イエズス会 / 日本 / ゴア / 倫理神学 / 奴隷問題 / カトリック教会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、16世紀以後アジアに宣教活動を実行したイエズス会の神学理念と現地で生じた実際的諸問題における例外規定の採用の経緯を探ることを目的に立ち上げたものである。ヨーロッパのキリスト教神学(イエズス会神学)およびそこからもたらされた倫理規範と、土着文化(この場合インド・ゴアや日本)における抵抗や反発、軌道修正の必要性などを、宗教差および文化差の観点から考察しようとしたものである。すでに外国人研究者によって公表されたいくつかの研究成果である「良心例学」(Casuistry)の問題(奴隷制、宣教方法等)についての見解の相違などもふまえたうえで、新たな史料発見とテーマの整理を目指して研究目標を設定した。受入研究者(代表者)は日本のキリシタン関連の問題に注目し、外国人研究者は在外文書館(ローマ・ゴア・マカオ)における史料の調査を実際に行った。 本研究課題受け入れの初年度において、外国人研究者は諸外国の文書館の調査を継続し、さらに、複数の研究発表の場(キリシタン文化研究会、リスボンの国際学術会議、いくつかお講義)によって、イエズス会の直面した「倫理神学的諸問題」について活発な発表をおこなった(研究成果としての文献表を参照)。二年目に、外国人研究者はドイツの研究所に職を得ることとなり、いったんは受給を短縮する計画であったが、新型コロナ感染症の蔓延により、渡航、受け入れの許可がでず、受給期間を再度更新しながら研究を続行した。その際、諸外国に赴き現地文書館で直接文書をあつかうことができなかったかわりに、主としてネット上で古文書情報を精力的に集め、かつ、内外の諸文献の入手に努め、今後の研究の準備を周到に行うという方針の変更をした。初年度の研究発表での成果公表、その後の文献史料の調査に示した研究者の非凡さは、今後、この課題の深化のための重要な土台を築き上げたものと考える。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)