2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19GS0210
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
清水 裕彦 High Energy Accelerator Research Organization, 物質構造科学研究所, 教授 (50249900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋 達志 大阪大学, 核物理研究センター, 助教 (10222035)
佐藤 広海 理化学研究所, 仁科研究研究所, 先任研究員 (20300874)
大森 整 理化学研究所, 中央研究所, 主任研究員 (50233276)
北口 雅暁 京都大学, 原子炉実験所, 助教 (90397571)
舟橋 春彦 大阪電気通信大学, 工学部, 准教授 (00283581)
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Keywords | 実験核物理 / 素粒子実験 / 物性実験 / 中性子科学 / 中性子光学 |
Research Abstract |
近年飛躍的な発展を遂げた中性子光学を駆使することによって従来の測定限界を打ち破り、中性子寿命、時空間反転対称性の破れ、地球重力と素粒子の相互作用、未知相互作用探索等の研究を推進する。技術的側面としては、中性子集光光学及びスピン光学に加えて、高性能中性子検出器と中性子減速体の高度化研究を併せて研究することによって、中性子基礎物理及び物質科学における中性子の高効率利用に大きな波及効果を生むことを目指す。 今年度はこれらの研究推進の前提となる大強度陽子加速器実験施設(J-PARC)の3GeV RCSのスパレーション中性子源における冷中性子ビームラインBL05において、中性子光学・基礎物理実験装置の設計と上流ビーム分配光学系及び遮蔽体を製作した。基礎物理実験は測定装置の性能を最適化するための改良が研究推進上の主たる作業となり、なおかつそれぞれの測定が長期間にわたる。したがって、ビーム位置における場所の長期占有が必須である。そこで、中性子崩壊・中性子散乱・中性子干渉の各測定装置が並行して研究を進めることができるように、ビームを三つのブランチに分けて、それぞれ高偏極、高強度、低発散のビームを供給するものとした。この建設は来年度に完成し、ビーム供給を開始する予定である。 これと並行して、中性子光学を駆使した研究において、中性子波長領域の拡大の検討を行い、その手始めとして極冷中性子領域での屈折光学系の試験研究を開始した。本年度は物質界面屈折光学及び画像検出器の性能確認を仏ラウエランジュバン研究所の極冷中性子ポートを利用して行った。来年度は磁気光学系及び干渉光学系の基礎データを収集して、精密測定の新しい可能性を開拓するための国内外の研究協力体制の構築を図る。
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Research Products
(8 results)