2019 Fiscal Year Annual Research Report
学習者の主体的な学びを支援する声かけを行う学習支援エージェントの開発
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19H00181
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Principal Investigator |
丸山 浩平 信州大学, e-Learningセンター, 技術職員(特定雇用)
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Project Period (FY) |
2019
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Keywords | 学びの振り返り / テキスト自動分類 / 機械学習モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は, ICTを活用した学びにおける学習者の主体的な学びを支援するための声かけを行う学習支援エージェントを開発することである. 具体的には, 学習者が記述した学びの振り返りの記述(以下, 振り返り記述内容)から, 機械学習モデルを用いた記述の自動分類により学習者の学びの振り返りの状況を推定し, その状況に適した学びの振り返りを促す声かけを提供するシステムを開発する. 本システムは, 振り返り記述内容が示すその時の学習者の学びの振り返りの状況に合わせて, さらなる振り返りを促す声かけを自動的に提供することで, 学習者に合わせた適応的な主体的な学びの支援を目指すものである. 本研究では, 以下の研究を実施した. 1. 振り返り記述内容を学びの振り返りの段階ごとに自動分類する機械学習モデルの構築 ここでは, 振り返り記述内容を分類する機械学習モデルの構築のため, 実際に学習者が記述した振り返り記述内容を手作業により, 学びの振り返りの段階ごとに分類し, トレーニングデータセットを作成した. その後, 機械学習モデルを構築し, 振り返り記述内容の分類精度を評価した. 2. 構築した機械学習モデルを組み込んだ学びの振り返り支援システム(エージェント)の開発 ここでは, 構築した機械学習モデルを活用し, 学習者によって振り返り記述内容が記述された後, 瞬時に振り返り記述を分類して, 学習者の学びの振り返りの段階に応じた声かけを行う仕組み(学習支援エージェント)をシステムとして開発した. 3. 開発したシステムの評価 毎回の講義後に開発したシステムを使用した学びの振り返りを記述させる実験を行った. 評価の結果, 機械学習モデルによる分類精度は良好であり, 振り返り記述内容から学びの振り返りの状況を把握できることが明らかになった. また, 本学習支援エージェントによる声かけは学習者の学びの振り返りを促進させる可能性が示唆された.
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Research Products
(2 results)