Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
CAD学習の効果的な支援にCADの操作履歴を利用する方法を提案した。初心者向け演習で収集した134名分の操作履歴ファイルを解析し、履歴を階層化し、課題ごとにn-gram分析およびTF-IDF分析を行った。その結果、直前の操作を取り消すコマンドに着目することで、操作者間の差異が検出できる可能性を示した。一方、操作中断やシステム障害等により操作履歴の取得ができないケースが相当数あり、正確な操作履歴の取得手段の確立が今後の課題である。
CAD学習の支援において従来行われてきたアンケートやCAD認定試験など学習後の情報を用いるではなく、CADの操作を記録する操作履歴を用いることでリアルタイムの学習支援の可能性を示したことに意義がある。膨大なサイズの操作履歴を字句解析により階層化することで、定型的な操作履歴などと容易に比較できることを示した。初心者のつまずきの早期発見、適切な指導など従来教師が担った分野をコンピュータに支援させる可能性を示した。
設計工学