2019 Fiscal Year Comments on the Screening Results
19世紀を中心とした軍事的学知をめぐる人と書物の交錯
Project/Area Number |
19H00547
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 3:History, archaeology, museology, and related fields
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
谷口 眞子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70581833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 浩貴 東京電機大学, 理工学部, 准教授 (00599863)
竹本 知行 安田女子大学, 現代ビジネス学部, 准教授 (00631904)
小松 香織 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (10272121)
丸畠 宏太 敬和学園大学, 人文学部, 教授 (20202335)
斉藤 恵太 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (20759196)
柳澤 明 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (50220182)
長谷部 圭彦 東京大学, 東洋文化研究所, 特任研究員 (60755924)
原田 敬一 佛教大学, 歴史学部, 名誉教授 (70238179)
佐々木 真 駒澤大学, 文学部, 教授 (70265966)
吉澤 誠一郎 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (80272615)
鈴木 直志 中央大学, 文学部, 教授 (90301613)
小暮 実徳 順天堂大学, 国際教養学部, 先任准教授 (90537416)
西願 広望 東京電機大学, 理工学部, 研究員 (00326521)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Outline of Opinions Expressed in the Review Results |
本研究は、19世紀国民国家が形成される中で、軍人が社会の知的エリート層の一翼を担っていた点に注目し、その軍事的学問・教養・思想の伝搬を明らかにしようとするものである。軍事関連書の翻訳や伝搬を手掛かりにして日本・フランス・ドイツを主に、ネットワークの拡大(それは軍人の担う知識の伝搬と重なり合う)を解明しようとする比較史の試みである。 19世紀国民国家創設の時代における「知」のあり方を、知的エリートとしての将校たちが担った軍事的学知から分析を試みる切り口は斬新である。さらにヨーロッパの戦争や軍隊に偏りがちだった従来の軍事史研究を批判し、オスマン・トルコや中国、日本などアジアにおける近代受容の一環として捉えようとする視点もよい。作業手順の焦点がよく絞られており、スケールの大きな比較史として成果が期待できる。
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