2021 Fiscal Year Annual Research Report
A Comparative Study of Emergence, Curent Status and Future of Indigenous Cultures in Alaska and Northwest Coast Regions of North America
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19H00565
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
岸上 伸啓 国立民族学博物館, 学術資源研究開発センター, 教授 (60214772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立川 陽仁 三重大学, 人文学部, 教授 (20397508)
手塚 薫 北海学園大学, 人文学部, 教授 (40222145)
近藤 祉秋 神戸大学, 国際文化学研究科, 講師 (80779273)
生田 博子 九州大学, 留学生センター, 准教授 (90783829)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アラスカ / 北アメリカ北西海岸地域 / 先住民 / 社会・文化変化 / 宗教 / 生業 / 物質文化 / マルチ・スピーシーズ |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は国内外におけるコロナ・ウィルス感染症蔓延の影響により、アラスカやカナダで予定されていた現地調査を実施できなかったが、ズームや電子メールを利用してオンライン調査を実施するとともに、既存のデータの分析や文献調査、研究会の開催、学会発表などを行った。 岸上伸啓はカナダのハイダ・グワイ博物館の研究者とズームや電子メールを利用して交信し、世界観・宗教・儀礼の変化と現状に関する調査および文献に基づく研究を実施した。生田博子は、メール、電話、ズームなどを使用してアラスカ先住民ユピックの資源開発と文化に関して米国連邦政府やアラスカ州政府の研究者、先住民政府関係者らとの連携による調査を行なった。近藤祉秋は、内陸アラスカ先住民社会におけるマルチスピーシーズに関するオンライン調査を継続するとともに、予言的言説に関する文献研究と論文執筆をおこなった。立川陽仁は、フェイスブックやメッセンジャーを利用してカナダ・バンクーバー島キャンベル・リバーの先住民からサケ漁・養殖や環境に関するインタビュー調査を実施した。また、マルチスピーシーズ関連の情報収集および文献に基づく調査を行った。手塚薫は、北海道内の小規模コミュニティにおける自然災害への対応と復興に関する現地調査を奥尻島と礼文島、利尻島で実施した。また、北米における「複雑狩猟採集民」の考古学調査関連文献に基づく調査を行った。 これまでの成果として、岸上伸啓はFood Sharing in Human Societies (2021, Springer)を出版した。また、岸上らは、日本文化人類学会第55回研究大会や第35回北方民族文化シンポジウム網走「大林太良・学問と北方文化研究」などにおいて口頭発表を行った。さらに、フォーラム型情報ミュージアム「北米北方先住民関連文化資源データベース」の情報を更新した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ウイルス感染症流行の影響を受け、海外での現地調査を実施できなかったため、計画遂行上、やや遅れが見られた。
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Strategy for Future Research Activity |
ウイルス感染症流行が継続する場合は、オンライン調査や文献調査を中心とした調査研究に力点を移行させ、目的を達成させる予定である。もしウイルス感染症流行が沈静化し、海外渡航や調査が可能になる場合は、予定通り、現地調査を実施する計画である。
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Research Products
(23 results)